ミッション概要ミッション系構成撮像ミッション系の構成コンポーネントを図1にまとめる。外部に5つのレンズおよびミラーが露出する.センサ機器の外観を図2に示す.HPT(High Precision Telescope), BOL (Bolometer Array Sensor)を新規開発する。また2台の広角CMOSカメラ (LSI-N,W), 魚眼CCDカメラ (WFC), VLFアンテナ・レシーバはSPRITE-SATの実績品である。 LSI-N,WにはCMOS撮像素子STAR-250を採用し, 露光時間は34.5ms, 空間分解能は600m/1.2km/2.4kmの選択式である.ユニット質量は583gである.WFCは視野角134 x 180度, WATEC社のT065を採用する.露光時間は16.7ms, ユニット質量は223gである. ![]() 図1 ミッション機器関連図
![]() 図2 ミッション機器: a) 高解像度望遠鏡(HPT), b) ボロメータアレイカメラ(BOL), c) スプライト撮像CMOSカメラ(LSI), d) 魚眼CCDカメラ(WFC)
高解像度望遠鏡 (HPT)HPTの基本スペックは下記のとおりである.
HPTに採用する4台のCCDカメラ(HPC-R,G,B,M, High Precision Camera)は, WATEC社のT065を採用する.主鏡および副鏡に採用するのは「ZPF新素材ミラー(ゼロ膨張高剛性セラミックスミラー)」である.これは最新研削技術を応用した軽量・高強度ミラーであり, 通常の鏡と比較してロケット打上時の耐振動性が強い. LCTF (Liquid Crystal Tunable Filter)は地上用途開発品を新規宇宙実証する.多層液晶プレートを用いた波長可変の狭帯域(5nm-)干渉フィルターで, 300nm以上の範囲で中心波長を10ms以下で変更可能である. ボロメータアレイカメラ (BOL)BOLは視野角48 x 36度の中間赤外センサ(波長8~14μm)である.高度約700kmから空間分解能約1km(0.076deg/pixel)で積乱雲・地表, 海面の温度分布を画像化することにより, 以下の3つの現象を知ることができる.
民生用ボロメータカメラを低コストに最小限の改修により宇宙用に転用する.消費電力は8.4W, ユニット質量は554gである. ボロメータで撮影した画像は単体ではノイズが激しいが, シャッタを閉じたときに撮影した画像との差分を抽出することで, 鮮明な画像を得ることができる.深宇宙の撮像をシャッタ画像とすることで, 駆動部分の取り外す。 |