絵画入選作品を発表します!

7月31日に締め切られた「宇宙に飛ばそうわたしの絵画」の公募には,
計359点もの素晴らしい作品が集まりました.
8月6日に厳正な審査を行い
入賞11点と佳作22点を選びました.


最優秀賞(1点)
  「宇宙のカミナリ」 須藤 蒼

金賞(3点)
「うちゅうでピアノをひきたいな」
渡辺 裕有子
「月から見た地球」
三品 秀輔
「星作り」
福田 翔

銀賞(7点)
「わたしのうちゅう」
佐々木 朋佳
「行ってみたいな!うちゅう」
高橋 星南
「宇宙ではたこ焼きが真ん中」
佐藤 江梨花
「天の川すべり台」
田代 創一朗
「ぼくは宇宙飛行士」
坂元 智行
「私の宇宙」
大道寺 真名
「活動する宇宙(そら)」
五十嵐 友奈


佳作(22点)
倉本 いろは, 千葉 こころ, 野口 航, 伊沢 千華, 羽根田 瑞希, 菅野 のぞみ, 上林 正太, 清野 萌佳,
高橋 明日香, 辻本 有紀, 出羽 隼人, 市川 世紀, 村上 千紗都, 門脇 和佳奈, 浅野 舞, 斎藤 彩寧,
高橋 春輝, 大泉 陽稔, 片岡 拓海, 紺野 円香, 佐藤 亜弓, 白鳥 由麻


入賞作品を縮小したものを衛星に搭載しました.
絵画作品応募者全員の氏名を衛星に搭載しました.
応募いただいた全ての作品を,
2008年9月12日(金)〜10月13日(月)の期間,
仙台市天文台に展示しました.
入選作品を,2009年1月4日(日)〜1月31日(土)の期間,
仙台市天文台に展示します.


スプライト観測衛星は2009年1月21日,種子島宇宙センターより打ち上げられる予定です.










スプライト観測衛星(SPRITE-SAT)とは

 スプライト観測衛星(SPRITE-SAT)は,東北大学が開発を進めている大きさ50cm立方,重量約50kgの小型衛星です. SPRITE-SATは,以下の先端的な科学観測ミッションを行うことを目的としています.

(1) スプライトと呼ばれる中層・超高層大気での発光現象が1989年に発見されましたが,その発生メカニズムは謎につつまれています.SPRITE-SATは,これらの発光現象を宇宙空間から真下に見下ろすように観測し,スプライト発光の構造や全球分布を明らかにすることにより,その発生メカニズムに迫ります.

(2) 近年,地表近傍でガンマ線が発生していることが観測され,雷やスプライトなどの高エネルギー発光現象との関係性が指摘されています.SPRITE-SATは,雷,スプライトとガンマ線を同時に観測することにより,地球起源のガンマ線放射の謎に迫ります.

 SPRITE-SATは,東北大学大学院理学研究科および工学研究科の研究グループが,共同で開発を進めています.2008年度打ち上げ予定の温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)小型副衛星(相乗り衛星)の一つとして選定され,JAXA種子島宇宙センターよりH-IIAロケットにて打ち上げられる予定です.

スプライト観測衛星(SPRITE-SAT)の特徴


 国の機関による大規模な宇宙開発には,多額の費用と長い開発期間を要します.これに対しスプライト観測衛星(SPRITE-SAT)は,大学が主体となって計画から開発,運用に至るまでのプロセスを実施することにより,絞り込んだシャープなミッション目的を持ち,低コストで短期間の開発を可能とし,新しい科学現象に対してタイムリーな観測を行うことを目指しています.

 スプライトと呼ばれる超高層大気発光現象は,雲の上で起こる現象であることから,比較的最近までその存在が知られていませんでした.近年,宇宙からの観測事例もいくつか報告されていますが,メカニズムの解明に至るような本格的,継続的な観測はまだなされていません.私たちはこのような新しいサイエンスの課題を解明するため,世界に先駆けてスプライト現象観測専用の衛星を開発し,まだ誰も見たことの無い新しい観測結果を得ることを目指しています.

 SPRITE-SATの開発は,東北大学の教員と学生が中心となって,経験豊富な専門家のアドバイスを受けつつ作業を進めています.衛星としての基本機能を構成する部品については,それぞれ個別の専門職人的なメーカに製作を依頼していますが,衛星の組み立てや様々な試験は大学を中心に進めています.多くの場面で学生が主役となってプロジェクトを進めており,Project-based Education(プロジェクトに参加しながら実践的に問題解決能力などを学ぶ教育課程)としても注目すべき取り組みであると考えています.



東北大学

大学院理学研究科/大学院工学研究科


惑星大気物理学分野(地球物理学専攻)宇宙探査工学分野(航空宇宙工学専攻)

問い合わせ:
yoshida (at) astro.mech.tohoku.ac.jp