月・惑星探査ローバーの研究




1997年,米国NASA/JPLが開発した小型ローバーが火星の表面を移動探査し大きな成果を挙げたことに示されるように,月および惑星探査においては自律性の高い遠隔操縦型走行探査ローバーが重要な役割を果たします.わが国では,宇宙航空研究開発機構(JAXA)のリーダーシップのもとSELENEシリーズと呼ばれる月探査計画が進められています.

本研究室では,月・惑星探査ローバーの機構と制御の基礎研究として,自然不整地を走行するロボットの運動力学を明らかにした上で,対不整地走行性能の高い走行機構/サスペンション機構の研究や,砂地のようなすべりやすい地面を自在に走行するための制御法の研究を行っています.基礎実験を通して,車輪と地面との間の力学関係についての理解を深めることにより,砂の斜面を滑らずに登るための,あるいは車輪すべりによって生じるずれを補正するための,効率的な走行制御法を明らかにしてきています.
  


--- 具体的な研究テーマ ---

  • テラメカニクスに基づく車輪力学解析


  • テラメカニクスと動力学モデルに基づく探査ロボットの挙動解析


  • 軟弱地盤上を走行する探査ロボットの滑りを考慮した経路追従制御


  • 月・惑星探査ロボットの最適経路計画と滑りに基づく経路評価


  • ローバーテストベッド

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    私たちは,様々な環境でローバーのフィールド実験を行っています.



    また,惑星探査ロボットの開発で培った,不整地走行,遠隔操縦の技術を応用して,地上での災害非常時の情報収集ロボットの開発にも取り組んでいます.2004年に打ち上げられた技術試験衛星VIII(「きく8号」)によって提供される衛星通信の技術を利用して,情報収集ロボットを模擬災害地にて無人遠隔操縦する技術実証もすすめています.このプロジェクトは総務省戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)の支援を得て産官学連携によって進められました(平成15年度〜平成19年度). さらには,2008年2月に打ち上げられた超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」を使用した,より高度な実験へと発展させていく予定です.



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